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インド国内のコーラムの地域別名称と他国の砂絵の文化

Kolamは日本語に訳される時は「床絵」「砂絵」とされている事が多いようです。また「民俗画」の一部になっている事もあります。Kolamの文化は地域別で名称が変わり、描く意味やデザインも少しずつ変わってきます。

以下にインド国内外での名称をまとめてみました。コーラムから離れたものもありますが、調べていると興味深いです。


 

インド
・タミルナードゥ州:kolam
・ラジャスタン州:mandana(māṇḍanā)
・ウッタルプラデーシュ州:chowkpurana
・ウッタラーカンド:aipan
・ベンガル地方:alpana(ālpanā)
・ビハール州ミティラー地方:aripan,aypan ,aripana(āripanā)
・アンドラプラデーシュ州:muggu(muggū)
・オリッサ州:chita
・マハーラーシュトラ州、カルナータカ州:rangoli
・グジャラート州:sathiya又はrangoli
・ケーララ州:kalam, kolam

 

インド以外

・チベット:砂曼荼羅

・ナバホ(南アメリカ):sand painting
メディスンマンによるもので「イカー」と呼ぶそうですが、スペル不明。

・アンゴラ(アフリカ):sona
タミルナードゥのチックコーラムによく似ています。

・バヌアツ:sand drawing

・オーストラリア、アボリジニ:sand painting, sand drawing
ケーララの人とアボリジニの人は共通のDNAがあるそうです。

 

日本

・願人坊主の大道芸(江戸時代頃)としての砂絵
祈りの意味はありませんが、リクエストを聞いてその絵を描く大道芸があったとのこと(E.S.モースの「日本その日その日」第十章に砂絵のシーンあり)。残念ながら現在は途絶えて残っていません。

 

・香川県観音寺市:銭形砂絵
これは別物だろうと思ったのですが、説明文を見たら遠いけれど通じる部分もあるような。。

以下観音寺市のサイトより引用。

一般には、寛永10年(1633年)に藩主、生駒高俊公を歓迎するために一夜にして作られたと言われており、

この砂絵を見れば健康で長生きし、お金に不自由しないと伝えられています。

 

盆絵(盆石)
盆に砂で風景の絵を描き、湯気で定着させ飾る絵画。祈りの意味合いはなく茶の湯に通じる文化の一つ。流派もあり展示会なども行われています。

 

番外編
インドにて床から立ち上がって壁になったものが壁画。
砂から肌に描くものとして形を変えたものがメヘンディetc.


 

参照

書籍
「FEEDING A THOUSAND SOULS」
「インド・大地の民俗画」

web
「Medha Michikaの世界」
インド各州のランゴーリとスタイル 掲載日:2018年12月21日
http://medhamichika.blogspot.com/2018/12/kolam.html

観音寺市公式サイト
銭形砂絵「寛永通宝」 掲載日:2018年4月26日更新
https://www.city.kanonji.kagawa.jp/soshiki/21/333.html